グローブミュージアム‐日本手袋工業組合

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手袋を仕上げる

  • さねくりと木鎚 さねくりと木鎚
     さねくりは種子の入った綿花をローラーにかけ種子と綿をより分けるための道具である。
     それを手袋の仕上げに試してみたところ、うまく適応できたので転用されるようになった。指先をローラーに通り抜けさせるまでがひと苦労で、力をかけなくてすむように予め木槌で指先を平たくして通した。湯のし器の登場で、昭和10年代にはさねくりも使われなくなった。
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  • 手袋電熱仕上機 手袋電熱仕上機
     棚次辰吉は軽便飾縫ミシンの発明に成功するだけでなく、電熱を使った手袋電熱仕上機も発明した。
  • 火のし器
    火のし器
    湯のし器
    湯のし器
    戦前の手袋工場
    戦前の手袋工場
    手前に火のし器が見える。
    火のし器と湯のし器
     縫い終えた手袋にくり金を差し込んだあと、直接火熱や蒸気熱を当てて行う整形作業に使われる。水分が加われば変色、硬化する天然皮革は火熱を熱源とした火のし器による整形作業が行われている。化学繊維や天然繊維などの手袋には、蒸気熱を利用した湯のし器が取り入れられた。
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  • くり金 くり金
     仕上げにおける最終的な整形作業はくり金と呼ばれる整形板を使って行われる。これは真鍮(しんちゅう)やジュラルミン製の手袋をかたどったもので、縫い終えた手袋をかぶせ、熱や蒸気を利用してきれいに仕上げていく。くり金づくりも裁断からグラインダーを使っての研磨まですべてが手仕事であり、仕上がりには1ミリの誤差も許されない精密作業である。この作業で手袋の商品価値が決まるため、手袋だけでなく道具づくりにも精密な技術が要求された。
     ちなみにくり金という名前は、手袋の仕上げに使われていたさねくりに由来するものである。
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  • 返し棒 返し棒
     手袋は普通裏側から縫っているため簡単な道具を使って表に返される。これら仕上げにかかる前段階をまとめてつみかえし作業という。返し作業には返し棒と呼ばれる便利な道具が使われている。
     指の太さより少し細めの筒に、縫製後裏になっている手袋の指を1本ずつかぶせ、箸のような細い棒を手袋の上から筒の中にさし込んで指を反転させる。当初は節を抜いた竹を筒に使っていたため返し竹と呼ばれており、大正時代に入って丈夫な真鍮(しんちゅう)製になった。今ではすべりをよくするためテフロン加工したものに代わっている。
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